HOME > 急患とインフルエンザ > バックナンバー一覧 > 第2回 インフルエンザと合併症
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| 合併症の種類 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 1)高齢者 インフルエンザが引き起こす合併症は様々ですが、高齢者と小児は重症化しやすいので注意を要します。高齢者の場合、肺炎の合併が一番多く、インフルエンザウイルスに起因する肺炎とインフルエンザにかかったがために体力が弱り二次的に細菌性肺炎を引き起こす場合とがあります。このようなインフルエンザ関連肺炎の死亡率は10万人に10人といわれています。もともと活発に行動していないお年の方はインフルエンザにかかって熱が上がってきてもご本人が気付かない場合もあるので、ご家族の方、周りの方が気をつけてあげてください。その他にも糖尿病、心疾患などの基礎疾患をお持ちの方はインフルエンザによって原疾患も調子が悪くなる可能性がありますので、早めに主治医に相談されたらと思います。 2)小児 小児の合併症については急な高熱に続発する熱性けいれん、熱せん妄などがあり、中でもインフルエンザ脳炎・脳症は有名で重症化することがあります。そのほか、喘息のコントロールが悪くなったり、肺炎、中耳炎など合併したりもありますね。インフルエンザ脳炎・脳症に関しては厚生労働省の研究班から出されたデータによると近年では年間100〜200人くらいの発症で、好発年齢が1歳前後から5歳くらいまでといわれています。神経症状としては、けいれん、意識障害、異常な言動・行動が主で、中でもけいれんは単なる熱性けいれんとの鑑別が難しいので、ガイドラインでは<持続時間が長い、繰り返す、左右非対称>などのけいれんが見られたら2次または3次医療機関へ搬送するように呼び掛けています。(図1.インフルエンザ脳症が疑われる症例の初期対応〜「インフルエンザ脳症ガイドライン」より) 一方、基礎疾患をもっている子どもも注意が必要です。熱性けいれんの既往、喘息、心疾患、ステロイド投与されている子、など、元々持っている疾患がインフルエンザによって悪くなったりすることやインフルエンザそのものが重症化する場合があります。まれですが、血液疾患の合併(たとえば白血球、血小板の減少、血球貪食など)や横紋筋融解症も報告されています。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 重症化を防ぐ、または合併症への対応 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| インフルエンザにかかったら安静と水分・栄養補給と睡眠を十分にとることが基本です。小児の場合は特に、高熱時はなるべく薄着をさせ氷枕などで首、頭、背中を冷やすようにしましょう。高熱だからといって後遺症が残ることはありませんが、高温は脳細胞に良い影響とはいえないので38.5℃を超えて、しんどがったら、解熱剤を使用するのも一法だと思います。けいれん、意識がおかしい、顔色がすぐれず全身状態も非常に悪く感じられる、手足が冷たくぐったりしている、水分をとっても数時間尿が出ない、血尿が出た、ひとつでもそんな症状が見られたら早く医療機関を受診されることをお勧めします。医療機関によってはインフルエンザウイルスの増殖を抑える薬を処方することがあります。今では有名になったタミフル(オセルタミビル)のほかにリレンザ(ザナミビル水和物、吸入薬)、シンメトレル(アマンタジン)の3種類がありますが、シンメトレルは耐性ウイルスが多いし、小児科ではほとんど処方されていません。合併症に対しては混合感染のあるときは抗生剤を出したり、去痰剤や鎮咳剤をだしたり、いままでの既往歴に応じて抗けいれんの坐薬を出したり、喘息の薬を追加したり、個々人に対応することになります。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 予防の重要性 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 高齢者や小さいお子さんがいらっしゃるご家庭では、特にインフルエンザ予防を心がけていただきたいと思います。欧米に比べると日本は予防接種率が低いのですが、まずは予防接種をお勧めします。その他にもうがいや手洗い、部屋の加湿、外出時のマスクなどを心がけましょう。もちろん予防接種も絶対的なものではありませんので、もしインフルエンザの人と接触したあと2〜3日後、急な高熱が出たら、先にお話ししたことに注意していただき、早めに対応することが大切ですね。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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